豊明卸問屋マガジン
人気の記事
観葉植物店を開業したいけど売れる商品が偏る!一部の人気商品に依存しない品揃えの作り方
植物の仕入れ
観葉植物店を開業したいけど売れる商品が偏る!一部の人気商品に依存しない品揃えの作り方
観葉植物店を開業すると、「モンステラばかり売れて他の商品が動かない」「売上の大半を数種類の商品に頼っていて不安」と悩むことがあります。人気商品があること自体は悪くありませんが、特定の品種や価格帯に売上が集中しすぎると、欠品や仕入れ価格の上昇が起きたときに売上全体が大きく落ちる可能性があります。そこで重要なのが、売れ筋商品を確保しながら、次に売れる商品を少しずつ育てることです。今回は、観葉植物店の売上構成を分析し、人気商品だけに依存しない品揃えを作る方法を具体的な商品数や売上比率を使って解説します。
一部の人気商品に依存しない品揃えの作り方
観葉植物店では、売上の多くを一部の商品が占めることがあります。
例えば月商150万円の店舗で、
モンステラ30万円
フィカス25万円
ポトス20万円
の3品種だけで75万円だったとします。
売上全体の50%を3品種で作っている状態です。
人気商品が安定して仕入れられるなら大きな問題ではありませんが、どれか1品種が欠品したり、仕入れ価格が急に上がったりすると影響が大きくなります。
例えば売上25万円のフィカスが1か月欠品すれば、他の商品で補えない場合、月商が125万円まで下がる可能性があります。
そのため、まず「売上上位の商品が全体の何%を占めているか」を確認しましょう。
例えば月1回、
売上上位5商品
上位10商品
その他
に分けます。
売上150万円のうち、
上位5商品75万円=50%
上位10商品105万円=70%
その他45万円=30%
だったとします。
上位10商品への依存度が70%です。
この数字が必ず高すぎるとは限りませんが、仕入れリスクを考える材料になります。
次に、売れ筋商品をA・B・Cの3グループに分ける方法があります。
例えば過去3か月の販売実績から、
A商品:月10鉢以上売れる
B商品:月4〜9鉢
C商品:月3鉢以下
と分類します。
在庫200鉢のうち、
A商品80鉢
B商品70鉢
C商品50鉢
という構成だったとします。
A商品は売上を作る主力なので欠品させないことが重要です。
一方でC商品を大量に持つと長期在庫になりやすいため、1品種2〜3鉢程度に抑えます。
重要なのは、A商品を減らして無理に均等販売することではありません。
A商品は確実に売りながら、B商品の中から次のA商品候補を育てます。
例えばB商品の中で月8鉢売れている商品が3種類あるなら、売場位置やSNS紹介を強化します。
月8鉢が10〜12鉢まで伸びれば、新しい主力商品になります。
このように「売れない商品を無理に売る」のではなく、「あと少しで売れ筋になる商品」を育てる方が効率的です。
価格帯の偏りも確認しましょう。
例えば月300件の販売のうち、
3,000円未満200件
3,000〜5,000円60件
5,000〜10,000円30件
10,000円以上10件
だったとします。
販売件数の約67%が3,000円未満です。
低価格商品が集客に役立っている一方、客単価が上がりにくい状態かもしれません。
そこで3,000〜5,000円の商品を増やす方法があります。
例えば在庫200点の価格構成を、
3,000円未満80点
3,000〜5,000円60点
5,000〜10,000円40点
10,000円以上20点
などに調整します。
売上構成は販売件数だけでなく金額でも見ます。
10,000円以上の商品が10件でも、平均15,000円なら15万円です。
低価格商品200件が平均1,500円なら30万円です。
件数と売上金額の両方を見ることが重要です。
サイズの偏りも確認します。
例えば小型植物ばかり売れる店舗で、小型をさらに増やし続けると売場が単調になる場合があります。
そこで小型植物を購入したお客様が次に中型へ進みやすい売場を作ります。
例えば入口に小型商品、中央に同じ品種の中型、奥に大型を配置します。
「この植物が大きくなるとこんな雰囲気になる」という流れを見せます。
小型ポトス1,500円の隣に吊り下げタイプ3,500円、さらに大型仕立て6,000円を置くなど、同一品種でも価格とサイズに選択肢を作れます。
1種類の商品から3価格帯を作る方法です。
例えば人気品種10種類について3サイズずつ展開すれば30商品になります。
お客様が同じ品種でも予算に応じて選べます。
売れ筋商品の周辺に関連商品を置くことも、売上分散につながります。
例えばモンステラがよく売れるなら、その隣に似た雰囲気の商品を3種類程度置きます。
例えば葉の存在感がある別品種を合わせ、「モンステラが好きな方におすすめ」と案内します。
売れ筋商品に集まるお客様の視線を、別の商品へ自然に広げる方法です。
例えばモンステラ月30鉢購入者のうち10%、3人が別商品へ移るだけでも販売実績が作れます。
3か月続けば9件です。
そこで反応が良い商品をBランクからAランクへ育てます。
テーマ売場も有効です。
品種別だけで並べると、人気のない品種は見られにくくなります。
そこで、
初心者向け
日当たりの良い部屋向け
小型
大型
ギフト
など用途別に商品を混ぜます。
例えば「初心者向け10選」に、
ポトス2鉢
モンステラ2鉢
フィカス2鉢
サンスベリア2鉢
その他2鉢
など複数品種を入れます。
人気品種を入口にしながら、別の商品も比較してもらいます。
テーマは月1回程度変更します。
例えば1月初心者向け、2月デスク向け、3月新生活向けというようにします。
売場変更によって、普段目立たない商品へ販売機会を作れます。
SNSでも人気商品だけ投稿し続けないことが重要です。
反応の良いモンステラばかり投稿すると、SNS上でも「モンステラの店」という印象になります。
月16投稿なら、
売れ筋商品6本
次に売りたい商品4本
育て方3本
店舗情報2本
その他1本
などに分けます。
Bランク商品を月4回紹介し、反応を確認します。
例えば商品Aの投稿は閲覧3,000、問い合わせ10件。
商品Bは閲覧1,500、問い合わせ8件だったとします。
閲覧数は半分でも問い合わせ率は高い可能性があります。
単純な「いいね」だけでなく、問い合わせや購入につながったか確認しましょう。
売れない商品は、商品そのものではなく説明不足が原因の場合もあります。
例えば植物名だけでは特徴が分かりにくい商品に、
初心者向け
高さ約80cm
明るい室内向け
など3項目を追加します。
「名前を知らないから買わない」という状態を減らします。
珍しい植物ほど、用途や育てやすさの説明が重要です。
例えば名前だけ聞いたことがない植物でも、「乾燥気味に管理しやすい」「デスク横に置きやすい」と分かれば購入候補になります。
1か月に10商品程度、説明を見直す方法があります。
3か月で30商品です。
スタッフのおすすめも偏りを生む原因になります。
スタッフ全員が「初心者ならモンステラ」と案内すると、その商品ばかり売れます。
そこで条件に合う候補を3種類程度提案するルールを作ります。
例えば初心者で予算5,000円なら、
モンステラ
ポトス
サンスベリア
など3候補を見せます。
お客様に選んでもらうことで、特定商品への集中を少し分散できます。
週1回10分程度、スタッフで「今週おすすめするB商品」を3種類共有する方法もあります。
例えば今週はフィカスA、ドラセナB、ペペロミアCなどです。
ただし在庫を処分するために不向きな商品を無理に勧めるのではなく、お客様の条件に合う場合に提案することが前提です。
仕入れ先も分散するとリスクを下げられます。
例えば主力商品10種類すべてを1社だけから仕入れている場合、その仕入れ先で欠品が起きると大きな影響があります。
可能であれば主要品種について2〜3社程度の仕入れ候補を持ちます。
ただし品質、価格、送料、納期が違うため、半年に1回程度比較します。
例えばA社が欠品したときにB社から仕入れられる商品を5〜10種類把握しておくだけでも安心です。
商品カテゴリーも分散します。
植物だけで売上の95%を作っている店舗では、季節や仕入れ状況に影響されやすくなります。
例えば売上構成を、
植物75%
鉢15%
用品5%
サービス・ギフト5%
などにする方法があります。
月商150万円なら、
植物112.5万円
鉢22.5万円
用品7.5万円
その他7.5万円
です。
鉢やギフトを増やせば、特定の植物が欠品しても売上を補いやすくなります。
ただし無理にカテゴリーを増やして在庫を抱えすぎないよう注意しましょう。
季節による人気の偏りもあります。
例えば春は新生活需要で小型・中型が動き、年度末は法人ギフトが増えるなど、時期によって売れ筋が変わります。
最低1年分のデータが集まったら、月別の売れ筋上位10商品を比較します。
例えば3月と9月で上位商品が違えば、仕入れを季節に合わせて変えます。
「年間を通じて同じ商品構成」にしないことが重要です。
開業1年目でデータがない場合は、毎月記録し翌年の仕入れ資料にします。
売れ筋への依存度は3か月ごとに確認するとよいでしょう。
例えば売上上位5商品比率が、
1月55%
4月50%
7月45%
と下がっているなら、売上が複数商品へ分散している可能性があります。
ただし分散した結果、全体売上が落ちていないか確認します。
売上150万円のまま上位5商品比率55%から45%へ下がれば、より多くの商品が売れている良い状態かもしれません。
一方、売上が150万円から100万円へ下がって比率だけ下がったなら改善とは言えません。
総売上と合わせて判断しましょう。
売れ筋商品は欠品率も記録します。
例えば主力10商品のうち、月5日以上欠品した商品が4種類あるなら、仕入れが追いついていません。
欠品日数が多いほど売上機会を失います。
A商品は安全在庫を2〜3週間分持つなど、B・C商品より多めにします。
例えば週5鉢売れる商品なら10鉢程度、2週間分を一つの目安にします。
ただし植物は状態変化するため、過剰在庫にならない範囲で調整します。
販売速度と入荷頻度を見て決めましょう。
新商品は少量テストから始めます。
例えば初めて仕入れる品種を20鉢入れるのではなく3〜5鉢から試します。
2週間で3鉢以上売れれば追加仕入れ。
1鉢以下なら追加せず、売場や説明を見直します。
月4品種ずつ新商品をテストすれば年間48品種です。
その中から5〜10品種が新しい売れ筋になれば、主力商品の幅を広げられます。
「次のヒット商品を探す」ための少量仕入れ枠を、仕入れ予算の10〜15%程度に設定する方法があります。
例えば月仕入れ50万円なら5万〜7万5,000円程度です。
残りは定番や売れ筋へ使います。
売れ筋商品への依存を減らす目的は、人気商品を売らなくすることではありません。
人気商品はしっかり在庫しながら、Bランク商品の販売を伸ばし、新商品のテストを続けることです。
「今売れている商品」と「次に売れる商品」の両方を育てることで、欠品や流行変化に強い店舗になります。
よくある質問
Q1. 一部の商品に売上が集中するのは悪いことですか?
A. 必ずしも悪くありませんが、上位商品への依存度が高いと欠品時の影響が大きくなるため、月1回売上構成を確認しましょう。
Q2. 売れない商品も均等に販売した方がよいですか?
A. 無理に均等化する必要はありません。中間ランクの商品から次の売れ筋候補を育てる方法が効率的です。
Q3. 新商品は何鉢くらい仕入れればよいですか?
A. 初回は3〜5鉢程度の少量で2週間ほど反応を見て、売れれば追加する方法があります。
Q4. 売れ筋商品は在庫を多く持つべきですか?
A. 販売速度と入荷頻度を見ながら、例えば2週間程度の販売数量を目安に安全在庫を検討できます。
Q5. 売上の偏りはどのくらいの頻度で確認しますか?
A. 商品別売上は月1回、上位商品への依存度や商品構成全体は3か月ごとに確認すると管理しやすくなります。
まとめ
観葉植物店で売上が一部の商品に偏っている場合は、人気商品を減らすのではなく、「次の売れ筋」を育てることが重要です。
月1回、売上上位5商品・10商品が全体の何%を占めているか確認し、商品をA・B・Cの3段階程度に分類しましょう。A商品は欠品防止、B商品は売場やSNSで販売強化、C商品は少量在庫にします。また、新商品は3〜5鉢程度からテストし、仕入れ予算の10〜15%程度を次の主力候補に使う方法があります。人気商品を守りながら売上源を増やすことが、安定した店舗経営につながります。
植物の仕入れに関する情報を確認できます。
