豊明卸問屋マガジン
人気の記事
アガベの仕入れでサイズ違いが多い!販売しやすい規格と仕入れ基準の整え方
植物の仕入れ
アガベの仕入れでサイズ違いが多い!販売しやすい規格と仕入れ基準の整え方
「同じサイズ表記なのに届いた株の大きさが違う」「商品ページでは同じ4号鉢なのに株幅がバラバラ」「販売価格を統一しにくい」。アガベの仕入れでは、このようなサイズ差に悩むことがあります。アガベは鉢の号数だけでは株そのものの大きさを判断しにくく、同じ鉢サイズでも葉の広がり方や株高によって見た目が大きく異なります。そのため、仕入れ時には鉢サイズだけでなく、株幅や高さまで含めた自社基準を作ることが重要です。今回は、アガベのサイズ違いによる販売のしにくさを減らすための仕入れ基準について具体的に解説します。
鉢径・株幅・株高でサイズ規格を統一する
アガベを仕入れる際によくある失敗が、「3号」「4号」「5号」といった鉢サイズだけで商品を判断してしまうことです。
例えば4号鉢は一般的に直径約12cm前後ですが、そこに植えられているアガベの株幅が12cmとは限りません。葉が横へ大きく広がっていれば株幅25cm以上になることもありますし、コンパクトに締まっていれば15cm程度という場合もあります。
つまり、鉢サイズと株サイズは別物として考える必要があります。
そこで仕入れ時には、最低でも「鉢サイズ」「株幅」「株高」の3項目を確認することをおすすめします。
例えば自店で、
Sサイズ:株幅10cm未満
Mサイズ:株幅10~20cm
Lサイズ:株幅20~30cm
LLサイズ:株幅30cm以上
という4区分を作ります。
この基準を仕入れ時と販売時の両方に使えば、商品管理が分かりやすくなります。
株サイズの違いを販売価格へ反映する
例えば同じ4号鉢の商品が20鉢届いたとして、その内訳がSサイズ5鉢、Mサイズ10鉢、Lサイズ5鉢だった場合、すべて同じ販売価格にすると大きい株が先に売れ、小さい株だけ残る可能性があります。
そこで株サイズに応じて価格を分ける方法があります。
例えばMサイズを5,000円、Lサイズを6,500円というように設定すれば、見た目の違いを価格へ反映できます。
もちろん価格差は品種や仕入れ原価によって異なりますが、「同じ鉢だから同じ価格」という固定的な考え方を避けることが重要です。
測定方法とロット平均で表示サイズを確かめる
サイズ測定の方法も統一しましょう。
株幅を測る場合、最も長い葉先から反対側の葉先までを測るのか、葉先を除いた株本体の幅を測るのかで数値が変わります。
担当者Aが18cm、担当者Bが23cmと測定してしまえば、データの比較ができません。
そのため、「最長部分を直線で測る」などルールを決めておきます。
例えば入荷時に20鉢すべてを測るのが難しい場合は、ロットごとに5鉢程度を測定し、平均サイズを確認する方法もあります。
5鉢の株幅が16cm、18cm、20cm、17cm、19cmなら平均18cmです。
仕入れ先の商品説明が「約20cm」となっていれば、おおむね想定範囲内だと判断できます。
一方、実測平均が13cmしかなければ、次回仕入れ前にサイズ基準を確認した方がよいでしょう。
仕入れ先別サイズと配送原価を記録する
また、仕入れ先ごとのサイズ差を記録することも重要です。
例えばA社の「Mサイズ」は平均株幅18cm、B社は15cm、C社は22cmというように違いがある場合、自店の基準で再分類します。
3か月程度記録すると、どの仕入れ先の商品が自店の販売サイズに合っているか見えてきます。
サイズは配送コストにも影響します。
株幅15cmの商品と30cmの商品では、必要な箱サイズが変わる場合があります。
例えば同じ仕入れ原価4,000円でも、小型株は送料按分500円、大型株は1,200円かかれば実質原価に700円の差が出ます。
そのため、仕入れ時のサイズ確認は販売価格だけでなく、送料や梱包費を計算するうえでも重要です。
大型株は展示面積と実測表示を確認する
さらに、売場スペースとの関係も確認しましょう。
幅180cmの棚に株幅15cmの商品なら余白を考えて10鉢程度並べられるとしても、株幅30cmの商品なら5鉢程度しか置けない可能性があります。
同じ10鉢を仕入れても必要な売場面積が2倍近く変わることがあります。
特に大型アガベを仕入れる場合は、入荷前に展示スペースを確認しておきましょう。
オンライン販売ではサイズ情報がさらに重要です。
商品写真だけではお客様が実物の大きさを想像しにくいため、「株幅約18cm」「鉢直径約12cm」「高さ約20cm」など3つ程度の具体的な数値を記載すると分かりやすくなります。
また、1鉢ずつ個体販売する場合は、現物の実測サイズを記載することで「思っていたより小さい」といった購入後のギャップを減らせます。
サイズ別販売実績を次回数量へ反映する
仕入れ数量についても、サイズ別に販売実績を確認しましょう。
例えば1か月でSサイズ10鉢、Mサイズ25鉢、Lサイズ8鉢が売れているのであれば、Mサイズが主力です。
次回30鉢仕入れるなら、Mサイズ15~20鉢を中心にして、SとLを残りで分けるなど、販売実績を反映できます。
アガベの仕入れでサイズ違いを完全になくすことは難しいですが、自社基準を作れば管理しやすくなります。
鉢サイズ、株幅、株高を記録し、S・M・Lなどの規格を統一すること。そして仕入れ先ごとのサイズ傾向を3か月程度記録すること。この2つを行うだけでも、販売価格や売場づくり、発注数量を決めやすくなります。
よくある質問
Q1. アガベは鉢サイズだけ確認すればよいですか?
A. 鉢サイズだけでは株の大きさが分かりにくいため、株幅と株高も確認することをおすすめします。
Q2. サイズ基準は何段階くらいがよいですか?
A. 最初はS・M・Lの3段階、またはLLを加えた4段階程度が管理しやすいでしょう。
Q3. 同じ品種でもサイズによって価格を変えてよいですか?
A. 仕入れ原価や株姿、商品価値に応じて価格を分ける方法があります。サイズ差を分かりやすく表示することも重要です。
Q4. 全鉢のサイズを測る必要がありますか?
A. 個体販売なら全鉢測ると分かりやすいですが、大量仕入れの場合はロットから3~5鉢程度を測り、平均を確認する方法もあります。
Q5. サイズ別の販売実績はどのくらいの頻度で確認しますか?
A. 月1回程度、S・M・L別の販売数を集計すると次回発注に反映しやすくなります。
まとめ
アガベ仕入れでサイズ違いに困る場合は、鉢サイズだけで判断せず、株幅と株高を含めた自社基準を作ることが重要です。S・M・Lなど3~4区分に分類し、仕入れ時と販売時で同じ基準を使用すると価格設定や在庫管理がしやすくなります。また、仕入れ先ごとの平均サイズを3か月程度記録し、サイズ別の販売数を月1回確認することで、自店に合う規格が見えてきます。サイズを数字で管理することが、売りやすく無駄の少ないアガベ仕入れにつながります。
植物の仕入れに関する情報を確認できます。
