豊明卸問屋マガジン
人気の記事
多肉植物の卸売で売上は増えたのに利益が残らない!粗利益を改善する仕入れ見直し
植物の仕入れ
多肉植物の卸売で売上は増えたのに利益が残らない!粗利益を改善する仕入れ見直し
「多肉植物の販売数は増えているのに利益が残らない」「売上は前年より伸びたのに現金が増えない」「仕入れ価格や値引きが利益を圧迫している気がする」。多肉植物の卸売を活用して販売量が増えても、仕入れ原価、送料、廃棄、値引きなどが同時に増えれば利益は思ったほど残りません。売上だけを見るのではなく、1鉢あたりの粗利益と商品ごとの利益構成を確認することが重要です。今回は「多肉植物 卸売」で利益を改善するために、売上・原価・値引き・廃棄・在庫を数字で見直す方法を解説します。
粗利益を改善する仕入れ見直し
多肉植物販売で売上が増えたのに利益が残らない場合、まず確認したいのが「売上総額」ではなく「粗利益」です。
例えば月売上300,000円、商品原価150,000円なら単純な粗利益は150,000円です。
翌月、売上400,000円まで増えたものの原価250,000円なら粗利益150,000円で変わりません。
売上は100,000円増えていますが、粗利益は増えていないことになります。
仕入れ原価率で見ると、最初は50%、翌月は62.5%です。
売上だけを見れば好調ですが、利益構造は悪化しています。
まず月1回、「売上」「売上原価」「粗利益」「粗利益率」の4項目を確認しましょう。
粗利益率は、粗利益÷売上×100で計算できます。
売上300,000円、粗利益150,000円なら50%です。
売上400,000円、粗利益150,000円なら37.5%です。
この差を見れば、利益が残らない理由に気づきやすくなります。
次に「1鉢あたり平均粗利益」を確認します。
月500鉢販売、粗利益150,000円なら1鉢平均300円です。
翌月700鉢販売、粗利益154,000円なら1鉢平均220円です。
販売鉢数は200鉢増えていますが、1鉢利益は80円減っています。
この状態ではスタッフの作業量ばかり増えている可能性があります。
原因として考えられるのが値引きです。
例えば通常800円の商品を月200鉢販売し、そのうち100鉢を600円で値引き販売しているとします。
100鉢×200円=20,000円の売上減です。
値引き比率50%という状態です。
月1回、「通常価格販売数」と「値引き販売数」を確認しましょう。
例えば値引き販売比率を20%以下にするなど目標を設定します。
値下げ前に、陳列変更、セット販売、POP追加などを試すルールも有効です。
廃棄も利益を減らします。
原価400円の商品を月20鉢廃棄すれば8,000円です。
年間なら96,000円です。
廃棄は売上に現れないため、見落とされやすいコストです。
月1回「廃棄鉢数」「廃棄原価」を記録しましょう。
例えば仕入れ500鉢、廃棄10鉢なら廃棄率2%です。
翌月500鉢中25鉢なら5%へ悪化しています。
廃棄理由も「長期在庫」「管理ミス」「配送傷み」などに分けます。
送料も実質原価へ含めます。
商品仕入れ100,000円、送料15,000円なら物流込み原価115,000円です。
仕入れ単価だけで利益率を計算すると、実際より高く見えてしまいます。
例えば500鉢なら送料は1鉢平均30円です。
商品原価300円の商品なら実質330円です。
梱包資材や決済手数料が50円かかれば380円です。
販売価格700円なら差額320円となります。
「仕入れ300円だから400円利益」という計算とは80円違います。
商品別に粗利益を比較すると仕入れ改善につながります。
例えばA商品は月100鉢販売、1鉢粗利益200円なら20,000円。
B商品は月30鉢販売、1鉢粗利益800円なら24,000円です。
販売数はAが3倍以上ですが、粗利益額はBのほうが高くなります。
売れ筋だけでなく「利益貢献商品」を把握することが重要です。
商品を4象限で考える方法もあります。
「よく売れて利益も高い」「よく売れるが利益が低い」「売れないが利益が高い」「売れず利益も低い」の4つです。
例えばよく売れて利益が高い商品は優先仕入れします。
よく売れるが利益が低い商品は価格や仕入れ先を見直します。
売れず利益も低い商品は仕入れ停止候補です。
月間100品種すべてを細かく見る必要はありません。
まず売上上位20品種と在庫金額上位20品種を確認します。
その中で粗利益が低い商品を特定します。
仕入れ先の変更も検討します。
同じ商品がA社300円、B社270円なら30円差です。
月200鉢なら6,000円、年間72,000円です。
ただし送料や品質も含めて比較します。
B社で不良率が高ければ、単価差が消える可能性があります。
セット販売も粗利益改善に使えます。
例えば単品700円の商品3鉢を2,100円で販売する代わりに、鉢やカードを付けて2,800円の商品にする方法です。
植物原価900円、鉢600円、カード100円、作業費200円なら合計1,800円。
販売2,800円なら単純差額1,000円です。
単純値下げセットとは違い、付加価値で利益額を高めます。
高単価商品も利益構成に入れます。
原価2,000円、販売4,000円の商品が月10鉢売れれば差額20,000円です。
ただし売れるまで90日かかるなら在庫効率は悪くなります。
粗利益だけでなく在庫日数も確認しましょう。
「粗利益額÷平均在庫日数」のように簡単な比較をする方法もあります。
例えば粗利益2,000円で15日で売れる商品と、粗利益3,000円でも120日かかる商品では、前者のほうが資金回転が良い可能性があります。
月末在庫金額も利益管理とセットで見ます。
売上400,000円、粗利益200,000円でも在庫原価が100,000円から250,000円へ増えていれば、現金が商品へ変わっています。
利益が出ていても資金繰りが苦しく感じる原因になります。
そのため「粗利益」と「在庫増減」を同時に確認します。
例えば前月在庫100,000円、今月150,000円なら50,000円増です。
売上増加のための計画在庫なのか、売れ残りなのかを確認します。
仕入れ予算も粗利益目標から逆算できます。
例えば月粗利益200,000円を目標にし、粗利益率50%なら必要売上は400,000円です。
過去の仕入れ原価率や販売数を見ながら月間仕入れ予算を設定します。
単純に「去年より売上10%増だから仕入れも10%増」としないことが重要です。
利益改善では、売れない商品を減らすことも効果があります。
月100,000円の仕入れ予算のうち、低回転商品に30,000円使っているなら、そのうち10,000円を売れ筋や高利益商品へ移します。
仕入れ総額を増やさなくても利益構成を改善できます。
毎月の確認項目は多くする必要はありません。
「売上」「粗利益率」「1鉢平均粗利益」「値引き率」「廃棄原価」「月末在庫原価」の6項目です。
3か月ごとに推移を確認します。
例えば粗利益率40%→43%→46%、廃棄率5%→3%→2%なら改善しています。
多肉植物の卸売で利益を残すためには、仕入れ単価を下げることだけが方法ではありません。
値引き、廃棄、送料、在庫を同時に管理し、売上ではなく1鉢あたりの利益を見ることが重要です。
よくある質問
Q1. 売上が増えているのに利益が増えないのはなぜですか?
A. 仕入れ原価、送料、値引き、廃棄などが売上以上に増えている可能性があります。粗利益率を確認しましょう。
Q2. 粗利益率はどう計算しますか?
A. 「粗利益÷売上×100」で計算します。売上300,000円、粗利益150,000円なら50%です。
Q3. 多肉植物販売では何の数字を毎月確認すればよいですか?
A. 売上、粗利益率、1鉢平均粗利益、値引き率、廃棄原価、在庫原価などを確認するとよいでしょう。
Q4. 売れ筋商品は必ず利益も高いですか?
A. 必ずしもそうではありません。販売数は多くても粗利益が低い商品もあるため、商品別に確認しましょう。
Q5. 利益改善には仕入れ額を減らす必要がありますか?
A. 必ずしも必要ありません。低回転商品への予算を売れ筋や高利益商品へ移すだけでも改善できる場合があります。
まとめ
多肉植物の卸売で売上は増えているのに利益が残らない場合は、粗利益率と1鉢あたり平均粗利益を確認しましょう。月1回、値引き率・廃棄原価・送料・在庫原価まで含めて分析することが重要です。低回転商品への仕入れを減らし、高利益かつ販売速度の速い商品へ予算を移すことで、仕入れ総額を増やさなくても利益構造を改善しやすくなります。
植物の仕入れに関する情報を確認できます。