豊明卸問屋マガジン
人気の記事
多肉植物の卸売で価格設定に迷う!原価・送料・利益から販売価格を決める方法
植物の仕入れ
多肉植物の卸売で価格設定に迷う!原価・送料・利益から販売価格を決める方法
「多肉植物をいくらで売ればよいか分からない」「仕入れ価格の2倍で売ればよいのか不安」「送料や人件費を入れると利益が残らない」。多肉植物の卸売では、仕入れ単価が安く見えても、実際には送料、梱包資材、決済手数料、管理作業など複数のコストが発生します。販売価格を感覚だけで決めると、売れているのに利益が残らない状態になりかねません。今回は「多肉植物 卸売」で仕入れた商品の販売価格を、実質原価と必要利益から考える方法を具体的に解説します。
原価・送料・利益から販売価格を決める方法
多肉植物の販売価格を決める際に、最初に確認したいのが「実質原価」です。商品代だけを原価として考えると、実際の利益を正しく把握できません。
例えば1鉢300円の多肉植物を50鉢仕入れ、送料が2,500円かかったとします。商品代は15,000円、送料を含めると合計17,500円です。50鉢で割ると、1鉢あたりの実質原価は350円になります。
この商品を600円で販売すると、単純差額は250円です。しかし、値札やラベル、袋、決済手数料などを加えると、残る利益はさらに減ります。
例えば資材費30円、決済手数料20円、管理コスト50円を見込むと、実質コストは450円です。販売価格600円なら差額は150円になります。
このように、仕入れ単価300円だけを見て「300円利益が出る」と考えるとズレが生じます。
販売価格を決めるときは、「商品代」「送料」「資材費」「販売手数料」「管理コスト」の5項目程度を確認すると分かりやすくなります。
例えば実質原価450円の商品で、1鉢あたり300円程度の利益を確保したいなら、販売価格は750円以上が一つの目安になります。
ただし、すべての商品に同じ利益額を設定する必要はありません。
500~800円程度の低価格商品は回転率を重視し、1,500~3,000円の高価格商品は1鉢あたりの利益額を高める方法があります。
例えば低価格商品は利益200~300円、高価格商品は利益700~1,500円など、商品ごとに役割を変えます。
価格帯も3段階程度に整理すると、お客様が選びやすくなります。
例えば「500~800円」「1,000~1,500円」「2,000円以上」の3ゾーンです。
売り場に300円、450円、520円、580円、630円、690円、730円と細かい価格が並ぶと管理も複雑になります。500円、700円、1,000円など一定の価格帯へまとめる方法もあります。
価格設定では競合店の価格も参考になりますが、安い価格へ無理に合わせる必要はありません。
例えば競合店が600円、自店の実質原価が450円なら差額150円です。ここから人件費などを考えると利益が十分ではない可能性があります。
その場合は700円や800円で販売し、育て方カード、説明POP、鉢選択など付加価値を加える方法があります。
価格を下げる前に「なぜこの価格なのか」を伝える工夫を検討しましょう。
セット販売も価格設計に使えます。
例えば単品700円の商品を3鉢なら2,100円ですが、3鉢セット2,000円にすると100円だけお得になります。
仕入れ原価350円×3=1,050円、資材費100円なら合計1,150円です。販売2,000円なら単純差額850円です。
大幅値引きしなくても、まとめ買いの理由を作れます。
高単価商品は価格の見せ方も重要です。
例えば1鉢5,000円の商品を通常の500円商品と同じ棚に置くと、価格差だけが目立ちます。
高価格商品は専用コーナーに3~10鉢程度まとめ、サイズ、特徴、入荷数などを説明します。
EC販売では送料込み価格も確認します。
例えば商品800円、送料1,000円なら、購入総額は1,800円です。お客様から見れば送料の負担が大きく感じられる場合があります。
そこで2鉢、3鉢購入した場合の送料負担がどうなるか確認し、セット商品や送料無料条件を検討します。
ただし、送料無料にするために商品価格へ過度に上乗せすると競争力が落ちることもあります。
販売価格は一度決めたら終わりではありません。
月1回、仕入れ単価と販売価格を見直しましょう。
例えば仕入れ300円だった商品が350円へ値上がりすれば、50円分利益が減ります。月100鉢販売するなら5,000円、年間60,000円の差になります。
仕入れ価格が5~10%以上変わった商品は、販売価格見直し候補とします。
値上げする場合は、一斉に全商品を変えるのではなく、原価上昇幅の大きい商品から調整します。
例えばA商品10%値上げ、B商品3%、C商品15%なら、AとCを優先的に見直します。
月末には「平均仕入れ単価」「平均販売単価」「1鉢あたり平均差額」を確認しましょう。
例えば平均仕入れ350円、平均販売800円なら差額450円です。翌月、仕入れ380円、販売800円なら差額420円へ減っています。
この状態が3か月続けば、販売価格または仕入れ先を見直す必要があります。
値引き販売も記録します。
100鉢販売したうち30鉢が値引き商品なら、実際の平均販売単価は想定より低くなります。
通常価格800円でも、値引き後600円の商品が多ければ利益が大きく減ります。
そのため、値引き率だけでなく「値引き販売比率」を月1回確認します。
例えば値引き販売比率を20%以下に抑えるなど目標を設定します。
多肉植物の卸売で適正価格を決めるには、「仕入れ価格×2」のような単純なルールだけでは不十分です。
商品代、送料、資材費、販売手数料、管理コストを加えた実質原価を確認し、その上で必要利益を加えることが重要です。
月1回原価と販売価格を見直し、3か月ごとに価格帯や値引き率を確認することで、売上だけでなく利益を意識した価格設定ができるようになります。
よくある質問
Q1. 多肉植物の販売価格は仕入れ価格の2倍でよいですか?
A. 必ずしも適切とは限りません。送料や資材費、手数料などを含めた実質原価から考えることが重要です。
Q2. 実質原価には何を含めればよいですか?
A. 商品代、送料、資材費、決済手数料、管理コストなどを含めると判断しやすくなります。
Q3. 価格帯はいくつに分けるとよいですか?
A. 低価格・中価格・高価格の3段階程度に整理すると、お客様も店舗側も管理しやすくなります。
Q4. 仕入れ価格が上がったらすぐ値上げするべきですか?
A. 5~10%以上原価が変わった商品から見直し、販売実績や競合状況も確認して調整するとよいでしょう。
Q5. 値引き販売はどのくらい確認すべきですか?
A. 月1回、販売数に占める値引き商品の割合を確認し、利益が減りすぎていないか見直しましょう。
まとめ
多肉植物の卸売商品を適正価格で販売するには、仕入れ価格だけでなく送料や資材費を含めた実質原価を把握することが重要です。月1回原価と販売価格を確認し、仕入れ価格が5~10%以上変化した商品は見直しましょう。価格帯を3段階程度に整理し、セット販売や付加価値も活用することで、安売りに頼らず利益を確保しやすくなります。
植物の仕入れに関する情報を確認できます。